このAIには、企画の経緯もキャラクターの意図も一切渡していません。渡したのは、別のAIが書いた「Blueprint」という作業手順書だけです。それだけでLINEスタンプの企画から審査リクエストまで、13工程を完走できるのか。まるとりラボで実際に検証しました。
実証で進めた13工程
- 企画:誰が、どんな会話で、何のために使うスタンプかを決めます。「日常向け」だけでは広すぎるため、家族連絡、仕事の敬語、体調連絡など、利用場面まで絞ると後工程の判断が安定します。
- コンセプト決定:雰囲気、配色、表情の強さ、文章の丁寧さを一文で定義します。制作中に迷ったときに戻れる「判断基準」にします。
- キャラクター設計:体型、輪郭、色、目やくちばし、線の太さを固定します。AI生成では画像ごとに顔や体格が変わりやすいため、基準画像と特徴表を用意し、全画像を同じ基準で比較しました。
- 文言設計:16個の静止画スタンプでは、あいさつ、返事、感謝、謝罪、予定、気遣いなど用途が重複しないように配分します。似た言葉ばかりにせず、セット全体で会話が成立するかを確認します。
- 画像生成:キャラクター条件、ポーズ、表情、文字、背景透過の指定をそろえて生成します。一度に全部を確定せず、数枚で方向性を確認してから展開すると手戻りを減らせます。
- 画像検品:日本語の文字崩れ、指や羽の形、輪郭の欠け、余白、キャラクターの統一感を1枚ずつ確認します。この検証では、作ったことと使えることは別であり、生成後の個別検品が独立工程として必要だと確認できました。
- サイズ・形式調整:静止画スタンプはPNG、背景透過、偶数ピクセル、1画像1MB以下を基本にし、最大370×320pxの範囲へ収めます。余白を含めて、トーク画面で小さく表示しても読めるかを確認します。
- メイン画像・タブ画像:メイン画像は240×240px、タブ画像は96×74pxで用意します。小さなタブ表示でもキャラクターを判別できる構図を選びます。
- ZIP作成:01.png〜16.png、main.png、tab.pngをZIP直下に配置します。フォルダーごと圧縮したり、隠しファイルが混ざったりするとアップロード時の原因切り分けが難しくなるため、圧縮前後の一覧確認が有効でした。詳しくはLINE画像をZIP化する前の確認項目にまとめています。
- Creators Market登録:商品種別を静止画スタンプとして新規登録し、セット数を16個に合わせます。画面の既定値をそのまま進めず、作成した素材数と登録画面の設定が一致しているかを先に確認します。
- 商品情報入力:日本語・英語のタイトルと説明、クリエイター名、コピーライト、販売地域、価格などを入力します。シリーズ商品では共通情報を再利用しつつ、今回の商品名と説明だけは取り違えがないよう照合します。
- 権利・AI利用申告:写真、商標、既存キャラクター、第三者の著作物が含まれないかを確認し、AIを利用した場合は画面の指定に沿って申告します。公開できることと権利上問題がないことを別々に確認する工程です。
- 審査リクエスト:ZIPアップロード後は、一覧のサムネイルとプレビューで全16枚、メイン画像、タブ画像を確認します。申請操作後は画面を閉じる前に、ステータスが「審査待ち」「審査中」などへ変わったことまで確認して完了とします。
実際にやってみて分かった迷いやすい点
- AI生成画像は、文字とキャラクターの一貫性を別々に検品する必要がある
- 16個という登録設定と、ZIP内の実ファイル数を先に一致させる
- アップロード成功だけで終わらず、プレビューの全画像を目視する
- 権利確認、AI利用申告、申請後ステータス確認を明示的な完了条件にする
- 途中再開に備え、各工程の出力物と次の開始点を残す
実証の結論
Blueprintだけを渡された初見AIでも、企画から審査リクエストまで完走できました。一方で、AIに「いい感じに進めて」と伝えるだけでは、検品基準や完了条件が曖昧になります。各工程に入力、作業、出力、完了条件、エラー時の戻り先を持たせることが、再現性を高めるポイントでした。
制作したLINE商品と現在の公開状況は商品・サービス一覧、開発全体の記録は制作実績から確認できます。
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この記事で紹介した制作・検品の流れを経て公開した作品を、実際の販売ページで確認できます。

